④PoE給電とは

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突然ですが、質問です!

ネットワーク機器を設置する際、
「近くにある電源コンセントが埋まっていて電源が取れず困ったなぁ」とか
「もともと電源が供給されていない場所(天井や壁など)だから
 電源を引き直さなくてはならず手間だなぁ」

と思った経験がある方はいらっしゃいませんか?

ココで活躍するのがPoE給電なのです!


PoE給電とは

PoEとは≪Power over Ethernet≫の略でイーサネットケーブル、いわゆるLANケーブルを利用して電力を供給する技術のことです。

ちなみにLANとは≪Local Area Network≫の略で比較的近い距離にある機器同士が相互にデータ通信できるようにするネットワークのことです。
この時、機器同士を接続するのに使用するものが「LANケーブル」です。

身近なものでいうと、パソコンとモデムやスイッチングハブを繋ぐ時に使用するのも「LANケーブル」ですね。
このように、いろいろな機器をネットワークに繋ぐ際、どのような機器でも繋げるように規格を統一したもの「Ethernet」です。
Ethernet規格で定めたケーブルはLANケーブルを含め3種類あるのですが、現在はLANケーブルを使うのが主流となっているため、「Ethernetケーブル = LANケーブル」と考えてよいでしょう。

ちょっと一言

PoEの2つの標準規格
~「IEEE802.3af」と「IEEE802.3at」~

IEEE(アイトリプルイー)とはアメリカに本部がある電気工学・電子工学技術の学会のことで、上記以外にも様々な規格を規定していますがこの話はまたどこかで。。。

さて、「IEEE802.3af」と「IEEE802.3at」の違いは簡単に言うと給電できる電力量の違いです。

規格名 IEEE802.3af IEEE802.3at
電圧(給電機器) 44.0~57.0V 50.0~57.0V
電圧(受電機器) 37.0~57.0V 42.5~57.0V
電力(給電機器) 15.4W 30.0W
電力(受電機器) 12.95W 25.5W
対応LANケーブル カテゴリ3以上 カテゴリ5e以上
標準化された年 2003年 2009年
別名 PoE PoE+

表のとおり、IEEE802.3afよりIEEE802.3atの方がより多くの電力を供給できます。
電力供給の違いは給電機器から受電機器にどの程度の電力を供給できるのかを規定した
「電力クラス」というものでクラス分けされています。
これは、受電機器にはネットワークカメラやIP電話、無線アクセスポイントなど様々ある中でそれぞれ動作に必要な電力が異なる為です。

PoE給電にはどんなメリットがあるの??

①コンセントがない場所でも電力を供給できる

コンセントまでの距離が遠かったり、電源ケーブルが短かったりと、電源を確保しづらい場所にネットワーク機器を設置するのはなかなか難しいものです。
PoEで給電すれば、屋上や屋外、壁や天井など、電源の確保や工事が難しい場所でも機器の設置が可能になります。

②配線がすっきりして分かりやすい

タコ足配線を防止し、安全な電源供給ができます。
本来であればACアダプターなどが必要となりますが、PoEではLANケーブルだけなので配線に悩まされることがありません。

③コンセントの設置工事が不要

電源ケーブルが要らないので、コンセントの追加工事の必要がありません。工事費用のコストの削減ができます。

このようにPoEは設置箇所が特殊なネットワークカメラの設置においても大きなメリットになります。

東洋電装でのPoE給電の使い方
~屋外ネットワーク機器への活用~

路側情報伝送装置【ERICE】においてPoE給電を活用している事例をご紹介します。
【ERICE】は高速道路上の各設備の情報を集約し、伝送する役割を担っていて1kmピッチで管理場所まで中継しています。
膨大な量の情報を集約し、伝送するため様々な機器が筐体内に納められていて各機器への電源供給や配線スペースが大きな課題となっていました。

そこで電源や配線スペースの削減を実現させるためにPoE機器を選定しました。

PoE選定機器

  • L2-SW
  • L3-SW
  • スイッチングハブ
  • LAN用避雷器

電源や配線スペースの削減によって以下の事項を実現させました。

  • 筐体サイズの小型化
    屋外筐体の縮小化がニーズとされており、さらなる縮小化に向けて継続して対策(設計検討)を行っています
  • デザイン性の向上
    筐体内部の見た目も重視し、すっきりとした印象を持ってもらえるようになりました
  • 短納期化を実現
    電源部収容及び配線の削減によって筐体内がすっきりした配線で作業効率がアップし、生産工数も削減しました。
    また、電源確保の為の電気工事が不要となり短納期化も実現しました。

このように東洋電装では現場ごとに合わせたPoE給電の活用で、電源供給の問題を解決したり、配線スペースをすっきりさせたりするように取り組んでいます。

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